センチメンタル・シティ・ロマンス（中野督夫、細井豊、野口明彦、瀬川信二、種田博之）は名古屋が誇るウエストコースト・アメリカン・ロック・バンド。 73年3月にバンドを結成。5月には「第3回春一番コンサート」でデヴューを飾る。 75年、CBSソニー洋楽部門より細野晴臣チーフオーディエンスのもと、ファーストアルバム『センチメンタル・シティ・ロマンス』を発表。 今までになかった、カラッとしたバンドサウンドと楽曲の完成度の高さが当時の音楽好きをアッと言わせた。 センチの奏でる音は名古屋の原風景とカリフォルニアの青い空をマッチングさせたような、いなたく爽快、そして日本的情緒をたたえた音。それは40年以上経過した今なお、当たり前のようにカッコいい。 心地よいギター・サウンド、完璧なコーラス・ワーク、ダイナミックなアレンジ、うた心あふれるメロディ・ライン……。 73年の結成から約17年間、彼らのトレードマークであるロゴの入ったツアーバス(赤バス)で全国を隈無く回った。メンバーやスタッフを乗せ全国を回るこのスタイルは、当時の若者達を魅了し、今でも語り継がれる程に有名だ。 2013年10月に愛知森林公園にてフリーライブ、11月には渋谷クアトロにて結成40周年を祝った。この年は全国ツアーを展開し、23本のライヴを実施。 　 2014年3月、センチとして初の海外ツアーを慣行。オースチンで毎年開催されるSXSW Festivalにも出演。このツアーには、告井の代わりに種田博之(現在の正式メンバー)、野口の代わりに今瀬真郎太が参加。 2011年に発表した「やっとかめ」を含め、12枚のオリジナル、2枚のライヴ盤、１枚のサントラ盤をリリースしている。 2015年３月には、13年に実施された森林公園と渋谷クアトロでの結成40週年ライヴのDVDを発売。撮影は堤幸彦。 今では1度も解散していない現存する日本最古のロックバンドとなり、大御所と呼ばれるようになったセンチ。それでも変わらずのんびりと好きな音楽を奏で続け、生のライヴを何よりも大切にする生粋のロックミュージシャン集団である。